依頼者・チーム名 日時情報 参加者情報 指導者情報
吉田中学校 第8回目指導
6月20日 土曜日
AM9:00〜PM13:00
女子バスケットボール部員
中学3年生〜中学1年生
鈴木 良和

指導のねらい
1)オフボールスクリーンプレー
2)ローポストのチャンスメイク
3)シュートの確認
バスケットボールの家庭教師

 Practice Menu Key Point !
1.思考は現実化する
 目標を達成するための準備をする
 最初に、僕の母校である筑波西中学校の全中優勝エピソードを紹介しました。

 皆さんが目標を達成するためには、
『絶対に達成するぞ』という覚悟が必要です。覚悟とは、うわべだけの言葉ではありません。心の内側から出てくるものなので、テクニックや手法ではありません。関東大会になったら覚悟を持とうとか、そういう状況になったら覚悟を引き出そうといったように、都合の良い時だけ発揮できるものではないのです。

 目標を達成したかったら、常に、その姿をイメージをすることです。そして、それに必要な全ての準備をするのです。

 
準備を怠って負けるということは、負ける準備をするということです。普段の練習が負ける準備になってはいけません。

 勝つために必要な準備を、練習でするのです。

 皆さんが勝ち上がっていく上で、関東のどんな相手にも通用する武器は何なのか?逆に苦手な部分、弱い部分は何なのか?ここを知ることが勝つための準備する最初のステップです。

 勝つために必要な技術、能力はすでに持っています。もちろん持っていないものもありますが、持っていないものに目を向けてもあと1ヶ月でなんとかなるものではありません。いま持っている能力をフルに発揮できれば、関東の強豪校とも戦える力を皆さんは持っています。

 
能力は持っているだけでは意味がありません。発揮できるようにならなければ意味がありません。

 これからの練習は、皆さんが持っている技術・能力を最大限に発揮するための練習です。ないものねだりをしている時間はありません。自分達が他県のチームよりも弱いところで戦っていては、目標達成はありません。
 自分たちの強いところを武器にして戦う戦い方がこれからのテーマです。それができるように、これから1ヶ月間、高い意識で練習に取り組む必要があります。

2.パワーレイアップ
 ・ステップバックシュート
 ・バックロールプレー
 まずは、苦手な部分の克服も兼ねたシューティング練習です。競り合った状態でのレイアップシュートを練習しました。接触があると極端にバランスが崩れたり、確率が低い打ち方になってしまうので、あと1ヶ月で接触の状態に慣れて、課題を解決していきましょう。

 この押し合いのバランスから、ステップバックとロールジャンプも練習しました。こういった技を覚えていけば、台形近辺のシュートの武器を活かすことができます。こちらも引き続きレベルアップしていきましょう!

3.ミートアウトドリル
 ・スクリーンアウェイ
 逆サイドのスクリーンプレーを練習しました。これから、強豪チームと戦っていく上で重要なポイントとなるプレーです。強いディフェンスに対してノーマークを作るのは簡単なことではありません。皆さんのシュート力を活かすために、オフボールでのスクリーンをレベルアップさせましょう。

 これから1ヶ月で実戦的に使えるようになるのは、とても大変なことです。オフェンスの息があってくるまでには、時間がかかります。しかし、皆さんの高い意識と、これまでの積み重ねがあれば、達成可能です。

 
スクリーンを“使う”選手の判断が重要です。自分のマークマンとスクリーナーの位置を結んだラインがカッティングラインです。ディフェンスもスクリーンをかわして先回りしようとしますから、その動きをよく見て、途中で方向を変えましょう。

 ディフェンスがコースを変えた瞬間に、そのディフェンスの位置とスクリーナーを結んだラインの方向へ、自分の動く方向を変えるのです。そうすることで、ディフェンスは常に少し遅れてマークに来ることになります。こうやって、ノーマークのチャンスを作り出し、
厳しいディフェンスに対してもパスを展開できるようになります。

 少し遅れてくるディフェンスに対してなら、カウンターでドライブインも可能です。そのヘルプに対して、次のノーマークが生まれます。

4.サイドラインポスト  もう一つ、これから鍵になるプレーがローポストのプレーです。ローポストでボールを持てば、ディフェンスの視野が下がり、カッティングのチャンスを増やしていくことができます。また、インサイドからアウトサイドというリズムの良いチャンスを生むことができるので、全員が勝手ばらばらに動くよりも一つの筋が通ります。より確率の良い攻撃を展開することができるのです。

 ゾーンアタックも同じ起点から展開できるので、大会に向けてマンツーマンに対してもゾーンに対しても対策をレベルアップすることが出来て、一石二鳥です。

 大事なことは、あせってプレーしないことです。1on1の状態であり、なおかつ身長差もそれほど無いようであればここから攻め込んでもOKですが、他の選手がダブルチームで守って来るような場合や、自分よりも大きい選手がマークマンの場合などは、ここで相手をひきつけてアウトサイドの選手のチャンスを狙うようにします。アウトサイドでチャンスが出来ない場合は、1on1になっているはずなので、ドロードリブルなどで仕掛けていき、自分でシュートに向かうか、パスかを判断するようにしましょう。

 前回のスクエアポストよりも、さらに広く面が取れるように、
サイドラインポストというもらい方を紹介しました。パスを出す選手は、ローポストの選手が指をさす方へリードパスを出します。台形近辺のスペースを広げることが目的の一つなので、少しローポストから離れてもらうような感じでOKです。1on1をするとしても、高さ勝負ではなく、スピード勝負の方が次のチャンスも広がるので、ローポストから少し離れながらもらうようなパスを意識しましょう。

 ここでノーマークならば、即シュートでOKです。この位置からのシュートはこれからも繰り返し練習し、攻撃の起点として確率を高めていきましょう!

5.5on5
 ・ローポストとフラッシュカットのチャンスメーク
 ・忍者の動き
 ・インサイドの守り方
 ガードのスクリーンアウェイからのプレーとサイドラインポストのプレーを軸にしたオフェンス練習を行いました。何度か良いプレーが見られたので良かったです。

 オフェンスは簡単にはリズムが作れませんし、簡単に息も合いません。チームメイトそれぞれが常に意見を言い合い、分からない点はコーチに確認し、意識を共有し、全員が高い意識で臨んでいくことで、1ヶ月後の大会で形が見えてくると思います。

 ボールと逆サイドの選手が急いでプレーしすぎると、良いチャンスもつぶれてしまいますし、パスの判断も難しくなります。急げばよいわけではなく、
ディフェンスが守れないように動けば良いのです。

 ボールと逆サイドでは、忍者のように
「忍び足」で視野の外へ外へ動いておきましょう。そして、スクリーンを使ってディフェンスが守りにくい方へ、カッティングをねらいましょう!

 相手が大きいチームの場合のインサイドの守り方を紹介しました。ハーフフロントといって、前にも後ろにも対応できる守り方です。逆サイドのディフェンスと協力して、相手のローポストではチャンスを作らせないようにディフェンスをしましょう。このディフェンスも訓練が必要なので、強豪チームのインサイド陣に対抗するために、センターのディフェンスも1ヶ月レベルアップしていきましょう!

6.シュート指導  最後に、シュートフォームのチェックを行いました。シュートフォームで気になった3名についてポイントをまとめておくので、1ヶ月間徹底注意で練習を続けて下さいね。

・マイ
 ボールの真下にシューティングフィンガーがくるように、ボールをもちましょう。打った後は、指先が真下を向いて、リングの中心を指すように、フォロースルーを止めます。もち方とフォロースルーがしっかりしていれば、大会の一試合目のようにシュートは入ります。あと1ヶ月で、このシュートフォームが習慣になるように、練習しましょう。

・ハルカ(ワ)
 シュートが外れる時は、バランスが崩れている時です。片足が前に出てしまう場合と、ジャンプ自体が傾いてしまう場合です。ドリブル後やキャッチ後のボールのもち方はよく意識できているので、次は止まった時のスタンスを肩幅くらいで踏ん張れるようにし、良いバランスを意識しましょう。スタンスが狭いと、左右に傾きやすくなるので気をつけて下さい。

・ホリミ
 利き足とゴールを結んだシューティングラインをイメージしましょう。そのラインの上でボールをもち、人差し指がシューティングライン上をまっすぐ動くようにシュートを打ちましょう。腕がシューティングラインより内側に入ってしまうと、シュートが落ちています。そこを気をつけるだけで、あとは大丈夫です。深く考えすぎず、人差し指の動きだけ注意して練習を続けていってください。

 指導の感想と次回へ向けてのコメント
 今回は総合的なオフェンスの練習を行いました。目標は、1ヶ月後の県大会から関東大会に向けて、強豪チームを倒せるレベルになることです。大会は1回負けたらそこで終わりという試合が続きます。負けないチーム作りと強豪チームを破るチーム作りを同時に進めていかなければなりません。

 最初にも言いましたが、皆さんは勝つために必要な練習をすべて行ってきています。勝利の鉄則は、
「激しいディフェンス、少ないミス、強いリバウンド」です。ディフェンスも、リバウンドもずっと練習してきているはずです。高い集中力も持っていますから、気持ちがきれなければ強豪チームに対してもミスから自滅するということはありません。そのくらい、ピボットやパスなどの基本的な技術もトレーニングされています。そういった自分たちの持っている技術に自信を持つことです。そして、それを残り1ヶ月でさらにそこを磨き続けていきましょう。それを頑張らないと、今回のオフェンス練習も意味がなくなってしまいます。ディフェンス、リバウンドをさらに磨いてください!それが、「負けないチーム」になるための大事なテーマです。そして、その土台の上に「強豪を倒すためのオフェンス」を磨いていくのです。

 今はまだチームとしてうまく機能しない部分もありますが、それはより強いチームになるために
「さらなる変化」を目指しているからです。県大会準優勝、関東ベスト4から全国大会で優勝した中学女子のチームもあります。もう遅いということはありません。まだまだ、皆さんはレベルアップできるのです。皆さんが描いた夢をかなえるためには、さらなる変化が必要です。最後まであきらめず夢を描き続けたチームが、最後まで努力をつづけたチームが、成功するチームだと思います。

 最後まで、出来ることすべてをやり遂げるまで、全員で力を合わせて、練習を続けていきましょう!次回はこれまでの総決算です!ラストスパートがんばりましょう!!

リンク
第9回目に進む
第7回目に戻る
インデックスへ戻る