依頼者・チーム名 日時情報 参加者情報 指導者情報
滝野JBC 第96回目指導

10月17日 日曜日
AM9:00〜AM11:00
中学3年生男子 9人
中学3年生女子 1人
中学2年生男子 2人
中学1年生男子 2人
計 14人
指導員
鈴木 良和

指導のねらい
 今月はコーチの都合で第1週、第2週とお休みをいただきました。今回は10月最初の練習です。今月のテーマは先月のファーストブレイクに続き、セカンダリーブレイク、アーリーオフェンスの練習を行います。バスケットボールの醍醐味である攻防の切りかえの部分で、中高では非常に得点チャンスが多い場面です。

 練習メニュー メニューのポイント
1.インサイドのステップワーク
@ベースラインポスト
 ・パワープレー
 ・縦足→フェイドアウェイ
 ・縦足→ステップイン

Aサイドラインポスト
 ・パワーリバース
 ・ドライブア&ターン

2.インサイド1on1コンペ

過去に行った、ウイングからの1on1コンペをインサイドの1on1で行いました。最初に練習したステップをいかに使いこなせるか、応用できるかがポイントです。

3.セカンダリーブレイク
 トレイラーのレイアップ

速攻でレイアップに行けなかった場合、速攻に走っていたウイングは次のチャンスを作るためにコート中心のスペースをあけなければなりません。3Pラインの外側に開いてパスを受け、次にゴールへ飛び込んでくるトレーラーにパスを入れる準備をしましょう。
パスをしたガード、リバウンドに参加しなかったインサイドプレーヤーなどがサイドウォーク(フリースローラインの端あたりのライン)を走りこんできて、チャンスを作りましょう。
2on2になったら、ディフェンスの3人目よりもオフェンスの3人目が早く飛び込む、3on3になってもディフェンスの4人目よりもオフェンスの4人目が早く飛び込むというのが成功の鍵です。しかし、注意が必要なのは、ただ早ければいいというのではなく、チャンスにつながるタイミングで飛び込まなければならないですから、よくコートの様子を判断し、飛び込みましょう。飛び込んだ後は、チャンスがあればインサイドでシールし、ボールをもらって1on1をしかけるのもチャンスになります。

4.アーリーオフェンス
  FLEX

トレイラーが飛び込んでもパスをもらえなかった場合、ディフェンスはボール側を必死で抑えた形になっているはずですからボールを逆サイドに展開しましょう。このときにディフェンスはスタンスと視野が逆に変わってしまっています。このチャンスを上手く利用し、FLEXカットを使ってみる練習をしました。FLEXとはローポストのスクリーンを利用したカットのことで、トレーラーで飛び込んできたプレーヤーがインサイドでポジションを取っていたので、その選手のスクリーンを利用して、ウイングがボールの展開に合わせてカットしていきます。

5.スクリメージ
  1往復半・2往復半

練習したセカンダリーブレイクを実戦形式で練習しました。

6.ゲーム


 指導の感想と次回へ向けてのコメント
 最近読んだ本に、「スポーツは良い子を育てるか」という本があります。ここでゲーム脳の恐怖という話が出てきました。今回の練習はじめに、このゲーム脳の恐怖についての話をしました。ゲームをしているときに脳の中の前頭前野の働きが弱くなっていると言う話で、この前頭前野の働きが弱くなると、ものを考えて行動すると言った部分が弱くなるのでそうです。なんでそうしたの?という問いに、「なんとなく」という答えがでてきたり、「〜的」という表現や「超〜」、「〜ていう感じ」といった表現でほとんどの説明をすませようとするのはこの前頭前野の働きが弱いことが影響していると言っています。このゲーム脳の修復にスポーツが効果的だという話が出てくるのですが、最近のスポーツは、コーチに言われたことをただ反復するだけ、ゲームの中で自由な判断、選択を許されていないなど、むしろゲーム脳を助長するような環境で行われていると著者は指摘しています。確かに、大学のコーチ陣に話を聞くと、判断したり、戦略的に戦況を考えることが出来ない選手が多いという指摘をされていました。子どもの頃から判断の機会を得られず、ただ与えられたメニューをこなしている環境が、子どもの前頭前野の働きを弱くしているということなのだろうと思います。
 この話をかいつまんで皆さんに説明しました。今回から始まったセカンダリーブレイクは、5人が状況をよく見て判断し、行動しないとチャンスが生まれません。滝野JBCはみんなが考え、工夫するというスタンスでこれまでも練習を進めてきたつもりですが、改めてもう一度考え、工夫することを強調しました。ゲーム脳でバスケをしていてもつまらないですからね。自分の判断が成功につながった!という楽しみをたくさん味わえるように、シュートを決めた人だけではなく、スペースを作ってくれた人のプレーもナイスプレーといえるようなチームになっていきましょう!

リンク
第95回目へ戻る
第97回目へ進む

インデックスへ戻る