依頼者・チーム名 日時情報 参加者情報 指導者情報
第44回目指導
2月4日 日曜日
PM3:00〜PM7:00
中学1年生女子 2名
小学5年生女子 3名
小学4年生女子 1名
小学3年生女子 1名

合計        7名
石田 順一

指導のねらい
@カットされないパスを出す
Aヘルプ&リカバリーを身に付ける
バスケットボールの家庭教師

 Practice Menu Key Point !
1.ランニングシュート
  ・バックシュート
  ・レイアップシュート
  ・スキップステップからシュート
 ウォーミングアップを兼ねてランニングシュートを少したくさん打ちました。バックシュートを打つときはボールスピンを使えると良かったですね。バックシュートを打つ前に練習したスピンをリバースキャリースピンといいます。ゴール近くのシュートはボードを使ってスピンを上手く活かせると様々なディフェンスの位置取りに対応できるようになります。今日やったバックシュートも試合で使えるようになるまで是非練習を積んで下さい。
 スキップステップからのランニングシュートはスキップはゆっくりからドライブインは速くという緩急をつけましょう。ディフェンスのリズムを狂わせることが出来ればスピードの速いプレーヤーでなくても、かなり抜きやすくなると思います。

2.オールコート2メン

 オールコートを走れる練習として2メンをやりました。首の向きや体の向きを色々と意識しながらやりました。色んなことを考えながら動けるようになりましょう。それと練習中にイメージ(想像)することはとても重要です。今回の練習では、1つ目は走る味方にすぐパスを出しましたが、2つ目ではディフェンスが出てきてパスを出せなかった設定で、ドリブルをしてからパスということをやりました。その時に、ディフェンスを目の前に想像できるようになりましょう。そのように練習していないと、本当にディフェンスが目の前にいるときに慌ててミスをしてしまいます。どんな練習でも本番に近づけられるようにしていって下さい。
 それから、「ダッシュ!」と練習中に何度も言いましたが、8割のダッシュではなく全力で走りながらキャッチ・パス・シュートの練習をしておかないと試合中に活かせません。一つのひとつの動きをもっと全力でやる癖をつけましょう。それを繰り返しているうちに本気のダッシュをしながら様々なプレーが出来るようになります。頑張って下さい。


3.手のリアクション  反応を速くすることと手を素早く動かすようになるための練習です。下から手を叩きに来たらサッと逃げるゲームと、仰向けに寝てのボールキャッチ・手を後ろで組んでいてボールキャッチ、相手が出してきた方とは逆にパスと色々やりました。遊び感覚で出来る練習ですが、本気で手を動かさないと、相手に叩かれたりボールが自分にぶつかったりしてしまいます。楽しみながらも、より速い動きが出来るようにしていくとバスケットに活きてきます。バスケットでは足の速さだけでなく手の速さも重要な要素なので、こういった遊びの中で磨いていきましょう。

4.カットされないパスを出す  ポストへのパスやゴールカットをしている味方へのパスなどで多く見られますが、目の前のディフェンスの後ろ側に出すパスをペネトレイトパスと言います。このペネトレイトパスを出そうとすると、目の前にいるディフェンスの手に当たってしまうことがよくあります。そのカットをされないパスを出す練習をしました。
 まずはオーバーヘッドパスと、ポケットからバウンズパスです。オーバーヘッドはボールを頭の上で構えて、ポケットはボールを腰の横で構えて、そこから腕を後ろに引かずにパスを出せるように練習しました。パスを出すための初期動作が大きいとディフェンスが反応できてしまうので、
余計な動きを入れずにパスを出せるようになりましょう。
 次にやったのは、ドリブルをついた状態からのパスです。ボールをキャッチしないとパスが出せないようではハンドリング力はまだまだです。ドリブルをやめずにパスを出せるようにしましょう。これもパスをするための余計な動きが入らないように練習しました。「1,2,3,4,5」というドリブルと同じリズムでパスが出せるとディフェンスは反応しにくいです。パスを出す前の動きを小さくすることは、カットされないパスを出すためには重要です。
 最後に1回パスフェイクを入れました。これは相手が出してきた手をかわす練習です。反応を始めて動き出した瞬間というのは逆に動くことは出来ません。ディフェンスの手を一度どちらかに反応させてからパスをするとカットされにくくなります。下に反応させてから上、上に反応させてから下と練習しましたが、せっかく逆に反応させても次の動きまでが遅いとディフェンスの反応が追いついてしまいますので、ここでも手は素早く動かせるようにしましょう。
 カットされないために、相手に反応されないようにすることと逆に反応させることを考えて下さい。強いチームはミスが少ないです。ゲームの中でパスミスを1つでも減らせるように頑張りましょう。

5.ヘルプ&リカバリー  ちょっと難しい言葉ですが、覚えてますか?今回の練習でもっとも重要なテーマ、ヘルプ&リカバリーです。
 まずヘルプディフェンスに行くために、自分のマークマンがボールから遠くにいるときはマークマンから少し離れることを覚えましょう。マークマンにパスが飛んで来たとしても、
キャッチする前に追いつく距離を考えて離れます。
 そしてヘルプディフェンスの動き方で重要なのはゴールの方向に近づきながら回り込むことです。ヘルプの方向にまっすぐ走っていくと間に合わなかったり、遅れてしまってブロッキングのファウルになるので、
少し下がりながらカーブを描いて走ります。ドライブしてくるオフェンスが走ってくるコースに先に立つことが出来ればヘルプ成功です。
 次に重要なことがリカバリーです。ヘルプに行くと自分のマークマンが空いてしまいますね。そこにパスを出されるとフリーでシュートを打たれてしまいます。ゴールに向かってくるボールの方がマークマンよりも優先して守らなければなりませんからヘルプに行くことは間違いではありません。しかしフリーでシュートを打たせるのも良くないので、ヘルプをした後は自分のマークマンにパスを出されたらすぐに戻れるように準備しておきましょう。その戻ることをリカバリー(「復帰・取り戻す」という意味)といいました。ヘルプが出来るようになったら次のステップはリカバリーをいかに早くできるかです。「ヘルプに行ったら自分のマークマンが空いてしまう→オフェンスはそのフリーの仲間にパスを出すかもしれない→パスを出されたらすぐに戻らなければ」という考えを持ちながらヘルプに行けるとリカバリーが早くなります。まずはヘルプディフェンスをしっかりやることで精一杯かもしれませんが、一つのプレーの成功に満足せず、すぐ次のプレーに移れるように集中を切らさないでいられるようにしましょう。 

6.ハーフコート4対4  最後にハーフコートで4対4をやりました。シュートを決めたらそのままオフェンスを続けていいというルールでしたが、シュートを決めると止まってしまうことが多かったですね。頭の回転を速くして、与えられたルールの中ですぐ次に切り替えられるようになりましょう。
 ディフェンスはボールから遠いマークマンからは離れて
ヘルプディフェンスに行くことが意識できていたので良かったです。少しヘルプに行き過ぎかなと思うところもありましたが、練習したての頃は、やり過ぎぐらいがちょうどいいと思います。覚えたことはどんどん使っていきましょう。そのうちに、使い方や使うタイミングを自分のものに出来るはずです。

 指導の感想と次回へ向けてのコメント
 今回は7人、たくさんの人数で練習できて良かったです。去年の夏休み以来6ヶ月ぶりに会う子もいてコーチも嬉しかったです。
 高いリングでの練習だったので小学生にとっては大変だったかもしれませんが、中学生になったらこの高さのリングでシュートしなければならないので経験しておくのもいいかもしれません。それから、高いゴールにシューティングすると、高いアーチでシュートを打つ感覚が身につきます。小学生がこのゴールで練習するときも、何かプラスの意識で練習するといい練習が出来ると思います。中学生はいつも使っているリングなのでゴール下やレイアップを外してたらまずいですよ。
 最後の4対4のときにも確認しましたが、練習したことは失敗してもいいのでたくさん使いましょう。今回の練習の中で意識できていたのはとても良かったので、カットされないパスもヘルプディフェンスも今日だけにならずに継続して使うようにしていって下さい。それは今まで覚えてきた技術も同じです。その場だけの練習になってしまっては、もったいないので次にバスケットをするときにも覚えていて使えるようにしていって下さい。

 -精神的な話を少し-
 シュートの“技術”(英語で“スキル”)を向上させるためにはシュートをたくさん打つことですね。ドリブルを日頃あまりつかない人はレベルの高いドリブルは出来ないでしょう。何か自分の技術を高めるためには、その技術をたくさん使って磨かなければなりません。
 「頑張ろう」とか「絶対に決めるんだ」という“気持ち”も一つの技術であり、これをメンタルスキル(気持ちの技術)と言います。つまり、気持ち(メンタル)も使えば使うほどレベルが上がっていくスキル(技術)だ、ということです。試合になったら誰でも必死で勝とうとしますね。だから
相手よりも高いレベルで頑張るためには、日頃からその技術(頑張るという気持ちの技術)を使って磨いておく必要があります。
 メンタルスキルはどんな練習でも磨いていけます。パスの練習、ドリブルの練習、ディフェンスの練習すべてにおいていつでも気持ちを込めてやっていれば、気持ちだけはどんな強豪チームにも負けないと言えるようになれるはずです。ドリブルやシュートが上手いチームが相手でも、メンタルスキルで埋められるぐらい強くなって欲しいと思います。 

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