プラクティスレポート2009

依頼者・チーム名 日時情報 参加者情報 指導者情報
第1回目指導
8月24日 月曜日
PM6:00〜PM8:00
小学生女子 16人 鈴木 良和
■谷口 悠希
■加賀屋圭子
■豊後 裕隆

指導のねらい
1)チームの課題確認
2)パッシングダウンを利用したファンダメンタル力アップ
3)シュート指導
バスケットボールの家庭教師

 Practice Menu Key Point !
1.ウォーミングアップ  まずはじめは、皆さんがいつも行っているウォーミングアップをそのまま行ってもらいました。

 この時間で、皆さんの集中力、意識の量、練習に対する理解力などをチェックさせてもらいました。
 みなさん、とても良い集中力で、ダイナミックストレッチなども大きく関節を動かせていて、非常に良かったです。

 この後のメニューでも、多少難しい課題を出してもクリアしていってくれると信じることができたので、次は5on5のゲームを行ってもらい、具体的な課題のチェックを行いました。

2.5on5ゲーム  学年順にチームを作ってもらい、5on5のゲームを行ってもらいました。この中で、上級生がどのようなプレーをするのか、まだ始めたばかりのメンバーがどのようなプレーをするのかをチェックしました。

 これから練習メニューを組んでいく上で、上級生や経験が豊富なメンバーの能力をさらにレベルアップさせながら、最近入ったメンバーもレベルアップできるようなバランスの良い練習メニューを組んでいくために、皆さんの身体能力、運動能力、技術、判断力、メンタリティを確認することができました。

 皆さんがこれから週に2回練習していく上で、もっとも大事なことは、
気づく量を増やすこと、同時に意識できる量を増やしていくことだと思いました。

 これまでの練習で、皆さんは徐々に練習に対する意識も高まってきて、だんだんに出来ることが増えてきていると思います。

 これからさらに上達のスピードを高めていくことができるのです。そのために必要な、
「見る」練習、「判断する」練習、「意識を高くする」練習を今回は行っていくことにしました。

3.サイドラインブレイクドリル  今回の練習の全体像をまず紹介しました。リバウンドを取ってから、次々にパスをつないでいき、レイアップシュートまでもっていきます。ボールの移動の状況を「見て」いないと、上手にパスはつながっていきません。

 いま自分はパスをつなぐ人なのか、次につなぐ人なのか、シュートを打つ人なのか、状況を
「判断」しながら動く必要があるのです。

 そして、みんなでパスをつないだボールですから、最後のシュートは簡単に外すことはできません。みんなでつないだボールをゴールネットにしずめるまで、
「高い意識」で練習してもらうために、シュートを外したらチーム全体にペナルティを与えました。

 「見る」こと、「判断する」こと、「意識を高くする」こと、この3つは常に大事にしながら練習を行っていってくださいね。

4.もらい足2メン  先ほど練習したサイドラインブレイクにつながる、「もらい足」というパスキャッチのステップ練習を行いました。

 この練習では、パスを受けるときにディフェンスから遠いほうの足を軸足にして、コートの中央を常に視野にいれながらパスキャッチをするというのがテーマです。

 パスを受けた時のボールの位置もポイントです。ディフェンスから遠いところでキープすること、次にパスを受ける人が飛び込んできた瞬間にパッシングポケットを逆に変えて、
体の芯をはずしてパスをします。

 はじめからパスを出したい方でボールを構えてしまうと、ディフェンスに良いコースを守られてしまいますから注意しましょう。

5.3メンサイドラインブレイク  3メンでサイドラインブレイクの基本ムーブを確認しました。中央の人が右サイドにパスを出したら、左サイドの人が右サイドへ走っていき、サイドラインと平行にパスをつなぎにいきます。次に、中央にいた選手が大きくスペースを作りながらタイミングを計り、また縦にパスをつなぎます。

 
ファウルライン(フリースローラインの延長上)でボールを持ったら、次の人はゴールに飛び込んできてパスを受け、レイアップです。

 この速攻のフィニッシュスタイルを
「バタフライブレイク」と言います。バタフライブレイクでは、ファウルラインでチャンスを作るというのが大事なポイントです。ファウルラインならば、パスのチャンスが1のタイミングと3のタイミングが使えるし、パスが出せなかった場合の次の展開やドライブインにも良いスペースになります。

6.3on3リターンパス無し  3on3のパッシングダウンドリルを行いました。ドリブル無しのオールコート3on3で、リターンパスも禁止というルールです。

 そうすると、誰かがパスを受けた段階で、次にパスを受ける人が決まります。その人がすばやく
「判断」してパスを受ける準備をしないといけない練習です。

 試合中はぼーっとしていられる時間はありません。いま、自分が何をすべきか、何ができるかをいつも判断してプレーするようにしましょう!

7.リバウンドから側線速攻  5人でサイドラインブレイクの基本系を確認しました。1〜5番までポジションを決めて、5がリバウンド、2→1→3とパスを縦につないで、4がバタフライブレイクという基本系です。このとき、中継役の選手はもらい足とパスの位置、4は飛び込むタイミングを注意しましょう。

 次に、4がおとりで5が2人目に飛び込むという練習もしました。

 最後に、リバウンドを誰がとるか分からない状態から始めて、「リバウンドを取った人の近くの選手がすぐにサイドラインに広がり、次に近い人が縦につなぐというルールでファウルラインまでパスをつないでいき、最後はバタフライブレイク」という練習をしました。

 ディフェンスがいない状況で、すばやく状況判断できなければ、ディフェンスを相手にした時に正しい技術を選択することが出来ません。

 そして、このパスをつなぐ判断がディフェンスがいる状態でもしっかり出来ること、ディフェンスに対してポケットパスなどの正しい技術が使えること、こういったことを総合的にレベルアップしていけば、皆さんの上達のスピードはますます速くなると思います。

8.シュート指導  最後に、次回に向けてシュートの基本を紹介しました。

<シュートの技術のポイント>
@ボールはリングに向かってまっすぐ飛んでいる
Aボールはリングのあるその距離にちょうど飛んでいる


この2つができればシュートは絶対に落ちません。

 しかし、人間はロボットではないので常に同じところに同じようには打てません。
 シュートの確率が良い選手と悪い選手の差は、シュートがぶれやすいかどうかです。シュートフォームにボールがぶれる原因が多いとなかなかシュートの確率は上がりません。

リングの直径が45cmです。
みなさんが使っているボール(5号ボール)の直径は22.5〜23cmですから、左右前後に11cm以上ぶれないシュートを身につければ、シュートの確率はとても高くなります。


 まずは、片手シューティングでまっすぐボールを打つところを紹介しました。

・ボールを下から持って、左右に振ってもボールが安定しているように持ちます。

・ボールの真下に腕が来るように、肘を90度に曲げます。このとき、腕の位置は利き足の真上にくるようにしましょう。

・ボールの中心を指している指がゴールの中心を指すようにまっすぐスナップします。

・腕が曲がっているとボールが曲がりやすくなります。

・肩のラインが曲がっていたり、回転してしまうと、ボールは曲がりやすくなります。

・利き足はリングを指します。この利き足とゴールを結んだ線をゴールラインと言います。ゴールライン上をボールが飛んでいくイメージです。

 これから徐々にポイントを紹介していきますので、まずはこの片手シューティングをしっかりと練習しておいてください。

 指導の感想と次回へ向けてのコメント
 いつも谷口コーチと加賀屋コーチが指導を担当してくれていますが、今回は特別講習ということで僕が指導を担当することになりました。

 皆さんの練習を担当してみて、話をよく聞いてくれるし、一生懸命練習してくれるので、とても充実した練習をすることができました。練習の内容も、少しレベルの高いところまでチャレンジしてもらったので、始めたばかりの子達にとってはとても難しい練習だったかもしれません。

 しかし、こういった練習を今のうちから続けていけば、1回の練習で上手になるスピードもあがるし、試合でのプレーにもどんどん変化が見られるようになります。

 バスケットボールは経験のスポーツです。それは、判断が伴うからです。練習中から試合をイメージして、良い判断も悪い判断も経験していくことが一番の上達の道です。

 今回の練習は試合に直結の練習メニューですから、このメニューでうまくプレーをすることができるように、これからも練習をがんばってください。

 また次回を楽しみにしています!がんばりましょう!!

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